外壁塗装をお考えの皆様!「どの塗料が長持ちするか」「コストの割に性能がいいものは何か」「長崎の気候に合う塗料は?」といった疑問をおもちではないですか?
本記事では外壁塗装に使われる主な塗料の種類と特徴を、長崎市の気候・環境も考慮しながら詳しく解説します。
この記事を読むことで、
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外壁塗装で選べる主な塗料の種類(アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素、光触媒、無機など)
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各塗料の耐久年数、コスト、メリット・デメリット
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長崎市・沿岸部の環境で注意すべき点
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外壁塗装を検討する際の選び方のポイント
などが分かります。
それでは、「長崎市 外壁塗装の塗料の種類と特徴」について見ていきましょう。
長崎市 外壁塗装の塗料の種類と特徴
長崎市は海に近く、塩害や湿気、台風の影響などを受けやすい地域です。そのため外壁塗装に使う塗料には「耐候性」「防カビ性」「防藻性」「耐塩害性」などが求められます。
アクリル系塗料
アクリル系は比較的安価で、施工性が良い塗料です。主に簡易的な改修や補修、小規模な住宅に使われることが多いです。
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耐久年数:5〜8年程度
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メリット
・価格が低めで初期費用を抑えやすい
・色数や調色色の選択肢が比較的豊富
・施工がしやすく、部分補修が容易 -
デメリット
・耐候性・耐汚染性が他の高性能塗料に劣る
・紫外線・雨風にさらされると早く劣化しやすい
・長崎のような海風・潮風が強い地域では、剥がれやチョーキング(粉状化)発生のリスクが高まる。
ウレタン系塗料
ウレタン系はアクリルよりも耐久性が高く、住宅用として広く使われている中核塗料です。
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耐久年数:8〜12年程度
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メリット
・弾性(多少の建物の揺れやヒビ追従性)を持つタイプもあり、外壁のひび割れへの追随性が良い
・コストと耐久性のバランスが取れており、選ばれやすい
・仕上がりが比較的きれいで光沢性も出せる -
デメリット
・紫外線や風雨にさらされると、長期間ではやや性能低下が見られる
・屋根や2階・3階の外壁など過酷な条件だと、より高性能な塗料を検討する必要あり
シリコン系塗料
シリコン系塗料は、現在の住宅外壁塗装において非常に人気の高い選択肢です。コストと性能のバランスが優れているため、長崎市のような地域にも適合性があります。
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耐久年数:12〜15年程度
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メリット
・耐候性・耐汚染性・高光沢性に優れる
・コストがフッ素系より抑えられ、コストパフォーマンスが良好
・メンテナンス頻度を抑えられるため、長期支出が軽減できる -
デメリット
・非常に高温・強紫外線条件下では劣化が進むことがある
・塩害が強い地域では、塗膜の下からの侵入を防ぐ仕様が必要
フッ素系塗料
フッ素系(フッ素樹脂)は、住宅・大型建築物を問わず高性能塗料として知られています。コストは高めですが、性能は非常に優秀です。
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耐久年数:15〜20年程度
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メリット
・優れた耐候性、耐汚染性、光沢保持性
・塩害・酸性雨にも比較的強い性質を持つ
・長期的なメンテナンスコストを低減できる可能性あり -
デメリット
・初期費用が高い(シリコン系の1.5倍〜2倍程度になることも)
・重ね塗りや下地調整がシビアで、施工品質によって性能差が出やすい
・「20年持つ」とうたわれても、実際は気象・施工条件次第で早期剥がれのリスクあり
無機系・ハイブリッド系・光触媒系塗料
近年では、「無機塗料」「無機ハイブリッド」「光触媒塗料」などの高性能塗料も選択肢に入ってきています。これらは先端素材の技術を取り入れたものであり、性能は非常に高いものが多いですが、施工品質が性能を左右します。
無機系塗料
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耐久年数:18〜25年程度(製品による)
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メリット
・耐候性・耐熱性・耐汚染性に優れる
・塩害や紫外線・台風・酷暑など過酷条件下での持続力がある -
デメリット
・初期費用が非常に高め
・施工時の温度管理・乾燥条件などがシビア
・すべての建物形状に適用できない場合あり
ハイブリッド(無機+有機)
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有機樹脂の柔軟性と無機成分の耐候性を組み合わせたもの
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多くの場合、耐久性とコストのバランスを取る方向で設計されている
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適切に設計されたハイブリッド塗料は、10年〜20年程度の耐久性を発揮
光触媒系塗料
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特徴:太陽光・紫外線で塗膜表面に親水性や分解力を発揮させ、汚れを浮かせて雨水で洗い流す
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メリット
・汚れの自浄作用により、美観維持性が高い
・防藻・防カビ性能を持たせた製品もある -
デメリット
・耐久性は製品に依存
・条件(光量、湿度など)によって性能が変わる
・施工コスト・初期投資が高め
光触媒系塗料は最近注目度が上がっています。
長崎市・沿岸・塩害地域での塗料選びのポイント
長崎市は海風・潮風・湿気の影響を強く受ける地域です。特に塩害対策を考慮したうえで塗料選びをする必要があります。以下のポイントを押さえることで、外壁塗装を長持ちさせることができます。
塩害対策仕様を考慮する
塩分が金属の下地や鉄骨、釘・金物部分に侵入すると、錆びやすくなります。塗料を選ぶ際は、以下の点を確認しましょう
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下塗り材・錆止め材の仕様が塩害対応品であること
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中塗り・上塗りに耐塩性の高い塗料(無機系、フッ素、ハイブリッドなど)を用いる
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通気層や目地のシーリングにも塩害対応材料を使用

風雨・紫外線対策
海からの風雨・潮を含んだ雨・強い紫外線という三重のストレスが塗膜にかかります。耐候性と耐紫外線性の強い塗料を選ぶことが重要です。特に南向き・海側の外壁面では過酷な条件になるため、性能に余裕のある仕様を選ぶべきです。

メンテナンス性を見据えた設計
長崎市で長期に渡って美観を保つには、定期的なメンテナンスを前提に設計することが賢明です。以下が設計時のポイントです
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メンテナンス周期を塗料の耐久年数より短めに見積もる
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部分補修・タッチアップしやすい仕様にしておく
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色あせしにくい顔料・光安定剤配合の塗料を選ぶ
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屋根・外壁・付帯部などの塗料の仕様を統一、仕様を複雑にしない
施工品質と下地処理の重視
どれだけ高性能な塗料であっても、施工品質・下地処理が悪ければ性能は発揮されません。特に長崎市のような地域では以下に注意すべきです
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高圧洗浄で塩や劣化層をしっかり除去
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クラック補修、目地シーリング、下地の補強を確実に行う
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乾燥条件・温度条件を守って塗装
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厚膜仕様が推奨される場合は膜厚確認を行う
各用途ごとの塗料を選ぶ際の判断基準
外壁塗装の仕様を決めるときは、建物の用途・構造・経済性・将来のメンテナンス計画を踏まえて判断する必要があります。以下に判断基準をまとめます。
住宅規模と階層を考慮
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平屋・2階建て:シリコン系あるいはハイブリッド系で十分なケース多い
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3階以上・屋根併用:耐久性を優先して、フッ素系や無機系を検討
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外壁面積が広い・凹凸が多い:施工性を考えて、塗料の流れ・重ね塗り性を重視
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ランニングコスト重視か初期費用重視か
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初期費用を抑えたい場合:ウレタン系やシリコン系の標準仕様
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長期維持費を抑えたい場合:フッ素系・無機系・ハイブリッド系を選ぶ
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建物立地・環境条件
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海岸近接・潮風の強い地域:耐塩性・耐候性が強い仕様を選ぶ
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山間部・日差しの強い地域:紫外線耐性を重視
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日陰・湿度の高い場所:カビ・藻の発生を抑制する塗料を選ぶ


デザイン性・色選び
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明るめの淡色は汚れやすいため、汚れ防止性の高い塗料を選ぶ
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光沢性・艶消し性をどの程度出したいかによって、塗料の種類・グレードを選定
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調色対応・部分補修性を考慮
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まとめ
本記事では、「長崎市 外壁塗装の塗料の種類と特徴」をテーマに、アクリル系・ウレタン系・シリコン系・フッ素系・無機系・ハイブリッド系・光触媒系といった主要な塗料の性能・特徴を比較し、長崎市・沿岸地域に適した選び方・注意点を解説しました。
外壁塗装は、塗料そのものの性能だけでなく、下地処理・施工品質・環境適合性・メンテナンス設計といった複数要因で長寿命化が決まります。特に塩害や紫外線・風雨の影響を強く受ける長崎市周辺では、性能に余裕を持った仕様と丁寧な施工が不可欠です。


